感情的にならずに動いてもらう方法
メンバーの業務進捗が悪いとき、管理職が最初にすべきこと
メンバーの業務が思うように進まないとき、すぐに指示や注意をしていませんか。
実は、多くの場合は「やる気」の問題ではなく、「何をすればよいか分からない」「判断に迷っている」ことが原因です。
この記事では、メンバーの進捗が遅れているときの確認方法や、その後の伝え方について、私が実際に意識している考え方をご紹介します。
メンバーが動かない理由は「やる気」ではない
私は管理職としてメンバーと接するとき、基本的に性善説で考えています。
もちろん仕事への向き合い方は人それぞれですが、最初から「仕事をさぼろう」「期限を守らなくてもいい」と考えている人は、それほど多くありません。
進捗が遅れている背景には、次のような理由があることがほとんどです。
- 優先順位が分からない
- 判断に迷っている
- ゴールが曖昧になっている
- 他の業務との兼ね合いで手が止まっている
- 誰かの回答待ちになっている
つまり、「動かない」のではなく、「動けない」状態になっているケースが多いのです。
だからこそ、最初にすべきことは注意ではなく、現状を確認することです。
まずは状況を確認する
進捗が気になったとき、いきなり指示を出すのではなく、まずは状況を確認します。
例えば、
「今どの段階まで進んでいますか?何か進めにくい点はありますか?」
このように聞くだけでも、メンバーは状況を整理しながら話しやすくなります。
ここで重要なのは、遅れている理由を責めることではありません。
仕事が止まっている原因を把握し、一緒に解決策を考える姿勢です。
確認だけで解決するケースも少なくありません。
原因が分かったら、次の行動を具体的に伝える
状況が分かったら、次は「何をすればよいか」を具体的に伝えます。
私がよく使うのは、次のような伝え方です。
基本の例文
「この業務について、最終的には○○の状態を目指しています。そのために、まずは△△まで進めてもらえますか?」
ゴールと最初の行動をセットで伝えることで、相手も動きやすくなります。
やわらかく伝える場合
「少し進め方で迷っているように見えたので確認させてください。今は△△まで進めてもらえると助かります。」
軌道修正が必要な場合
「このままだと期限に間に合わない可能性があります。優先度を上げて、まず△△から対応をお願いします。」
どの言い方でも共通しているのは、感情ではなく事実を伝え、次の行動を具体的に示していることです。
なぜこの伝え方が効果的なのか
この伝え方には、3つのメリットがあります。
- ゴールが明確になる
- 次に何をすればよいかが分かる
- 感情ではなく事実で会話できる
管理職は、指示を出したつもりでも、メンバーには伝わっていないことがあります。
「進めておいて」と伝えるだけでは、人によって受け取り方が異なります。
だからこそ、行動レベルまで具体化することが大切です。
避けたい伝え方
次のような言葉は、つい口にしてしまいがちですが、あまりおすすめできません。
❌ 「ちゃんとやって」
❌ 「なんで進んでないの?」
❌ 「前にも言ったよね」
これらの言葉では、何を改善すればよいのか分からず、責められている印象だけが残ってしまいます。
結果として、相談しづらい雰囲気を作ってしまうことがあります。
管理職が意識したいこと
管理職の役割は、メンバーを管理することではなく、成果を出しやすい環境をつくることだと考えています。
そのためには、
- ゴールを共有する
- 現状を確認する
- 次の行動を具体的にする
この3つを意識するだけでも、コミュニケーションは大きく変わります。
また、相手の経験や理解度によって伝え方の粒度を変えることも重要です。
必要に応じて「なぜこの対応が必要なのか」まで説明すると、納得感が生まれ、自ら考えて行動できるようになります。
まとめ
メンバーの業務進捗が悪いときは、すぐに指示や注意をするのではなく、まずは状況を確認してみてください。
多くの場合、原因は「やる気不足」ではなく、「何をすればよいか分からない」「判断に迷っている」といった、解決できる課題です。
管理職が少し伝え方を変えるだけで、メンバーは安心して相談でき、行動しやすくなります。
私自身も、進捗が悪いと感じたときほど、「指示を出す」のではなく、「一緒に整理する」という意識を持つようにしています。
メンバーが成果を出せる環境をつくることも、管理職の大切な役割ではないでしょうか。